昨日の欧州市場では、本邦機関投資家からと見られるユーロ/円の
売りが出て165.02円まで下落、他通貨もつれ安となった。
ただ、ユーロが売られた事でドルは上昇し、対円では120円前半
での推移となった。
NY市場で発表された米中古住宅販売件数は予想(結果575万件
予想586万件)を下回る結果となったが、米株式が100ドル近くの
上昇を見せた事や米債利回りの上昇等で、反応は限定的となった。
その後は株式市場の上昇につられる形でドルは上昇、対円では
120.60円まで戻している。一方、ユーロ/円は対ドルで10日以来
の安値をつけており、対円でも一時165円割れとなる164.71円まで
下落した。

東京市場では本邦企業向けサービス価格指数の発表が予定されて
いるが、特段材料視されておらず、相場に与える影響は限定的と
見られている。
本日は海外市場からの流れを引き継ぎ、利益確定によるドル買い
戻しの動きが出てきそうだ。月末に向けた投資信託設定に絡んだ
ドル買いも予想され、ドル買いを支援しそうだ。

欧州市場ではスウェーデン消費者信頼感指数や独IFO景況指数、
欧マネーサプライなどの発表を控えている。特に、IFO景況指数
には注目が集まっている。
市場では、前回よりも弱い数値が予想されており、ユーロは
昨日大きく売り込まれただけに、予想から乖離する結果となれば
相場に動意を与える可能性がある為、注意されたい。
昨日のユーロ/円の安値164.78円を下回ると164円割れも
視野に入る為、発表後の値動きに注意したい。

NY市場では米耐久財受注や米新規失業保険申請件数、米新築住宅
販売件数の発表が予定されている。サブプライムローン問題が
米住宅市場にどの程度影響を与えているのかを探る上で、
新築住宅販売件数に注目したい。また、株式や米債の影響を受け
やすくなっていることから、引き続き株式債券市場の動向に
注意が必要だろう。