予想レンジ
ドル円     108.50〜109.80
ユーロ円    137.00〜138.50
ユーロドル   1.2530〜1.2680
豪ドル円    95.50〜97.00

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先のロイター報道に続き、昨日の日経新聞によれば、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は本日にも、新しい運用比率の目安を発表する見通しである。内訳としては、国内債券を現行の約6割から中長期的に35%に下げる中、国内株式を25%に上げると伝えており、ロイターの国債比率(40%)を更に引き下げるとの見通しから株高期待を踏まえて円売りが仕掛けやすい外部環境にある。再び、NYダウの流れを引き継ぎ、日経平均株価の上昇が見込まれているだけに、ドル円110円台へ踏み台になるかが注目されている。

一方、昨日発表された米GDPは貿易赤字縮小や国防費増加もあり、事前予想を上回ったものの、個人消費の伸びは緩やかであったことから、ドルの買戻しは一服している。相対的には先のFOMC後のドルの買い戻しが急であり、同時に、他の主要通貨が安値圏で推移していた反動などが加わり、市場全般が月末を控えて、調整局面入りを迎えているが、ユーロドルはショートポジションの巻き戻しもあり、下値は限定的ではあるが、ユーロ圏を取り巻く環境は一向に改善されておらず、依然として、ユーロドル1.25割れへ危機感は払しょくできていない。

他方、本日は日銀金融決定会合が予定されているが、日本政府としては、消費税再引き上げ決定を前にして、景気の腰折れを防ぐには株高と円安維持が必須条件となるだけに、異次元の低金利政策や量的追加緩和策などの政策方針が続行される見通しである。その後の黒田日銀総裁の記者会見が注目されているが、従来通りの見解にとどまる可能性が高く、また、市場は月末と3連休を控えている関係上、相場自体が大きく動意づく可能性は少ないだろう。

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情報提供:アセットクラス&WEBコンサルティングLLC
       情報教育チーム 鈴木郁雄
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