予想レンジ  
ドル円     108.30〜109.30
ユーロ円    139.50〜141.00
ユーロドル   1.2850〜1.2980
豪ドル円    97.00〜98.50

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市場では英国のスコットランド独立の是非を問う住民投票の結果が待たれる中、世論調査において、独立反対が53%と賛成派の47%を上回った旨が伝えられており、ポンドの買戻しが顕著になっている。そして、ユーロドルは特段の買い材料はないものの、ショートカバーが優先される格好で1.29台を回復するなど欧州通貨全般が冷静さを取り戻しつつある。ただ、スコットランドの結果如何によらず、欧州経済の不透明感は払しょくできておらず、過度なポンド高及びユーロ高期待は自重局面に差し掛かっている。

一方、ドル円は108円台半ば前後でもみ合い相場が続いているが、依然として、ドル円110円への期待感や思惑を背景に底堅い状況が続いている。その中、NYダウ平均株価は109ドル高の17,265ドル、そして、S&P500も終値で史上最高値を更新しており、本日の日経平均株価の年初来高値(16,164円)更新が視野に入っている。株高による円売りへの安堵感が増す中、ドル円相場は110円への機運が高まってはいるが、ドル円109円前後では相変わらず、実需を含めた利益確定売りが随所に散見されるなど、一気に110円を目指す展開は考えづらい相場環境にある。

他方、日本政府としては、デフレ脱却に向けて、概ね円安と株高を歓迎しているが、急ピッチの円安による輸入コスト増加などの副作用を懸念する声が浮上している。また、業界筋からもドル円の適正水準は105円と行き過ぎた円安に警戒感を強めている。今後はドル円110円への達成感も踏まえたリバウンドにも注意が必要なのかもしれない。

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情報提供:アセットクラス&WEBコンサルティングLLC
       情報教育チーム 鈴木郁雄
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