■だいまんの今日のウラ読み戦略■

2014年09月18日(木)08:30

【今日の一言】
 今日も大きな材料が続くので注意となるが、巻き戻しのリスクも想定して対応したい。


【昨晩の海外】
昨晩の海外市場は、米FOMCやイエレンFRB議長の会見を受けて、ドルが全面高となった。
 米経済指標としては、米CPIが予想を下回り、一時ドルが売られるも、米9月NAHB住宅市場指数は、「59」と2005年11月以来の高水準となり、ドルの買い戻しを誘った。
 米FOMCの声明では、「『相当な期間』低金利を維持」との文言が残されたが、「経済状況と見通しが許す場合に利上げする」と出口戦略が示されたことで、ドル買いが優勢となった。また、イエレンFRB議長は、「労働市場の著しい未活用が見える」と今までの見解を繰り返したが、「欧州の低インフレは世界経済にとってリスク」としたことで、ユーロ売りが拡大。全体的にドルを押し上げた。
 ドル円は108.19から107.64まで下落後、108.39レベルまで反発。ユーロドルは12976から1.2853まで値を下げ、ポンドドルは1.6358から1.6249へ下落、オージードルが0.8951、NZDドルが0.8078まで下落した。
 一方クロス円では、ユーロ円が139.63、ポンド円が176.45、スイス円が115.33、カナダ円が98.56まで値を上げたが、オージー円が96.94、NZD円が87.47まで一時値を下げた。


【本日の材料】
07:45 (NZ) 第2四半期GDP [前期比] (前回+1.0% 予想+0.6%)
07:45 (NZ) 第2四半期GDP [前年比] (前回+3.8% 予想+3.8%)
08:50 (日) 8月通関ベース貿易収支 (前回-9640億円(-9621億円))
15:00 (スイス) 8月貿易収支 (前回+39.8億CHF)
15:35 (日) 黒田総裁挨拶(全国証券大会)
16:30 (スイス) スイス中銀政策金利発表
17:30 (英) 8月小売売上高指数 [前月比] (前回+0.5% 予想+0.3%)
17:30 (英) 8月小売売上高指数 [前年比] (前回+3.4% 予想+4.8%)
17:30 (香港) 8月失業率 (前回3.3% 予想3.4%)
19:00 (英) 9月CBI製造業受注指数 (前回+11 予想+10)
21:30 (米) 週間新規失業保険申請件数 (前回31.5万件)
21:30 (米) 8月住宅着工件数 (前回109.3万件 予想103.5万件)
21:30 (米) 8月建設許可件数 (前回105.2万件(105.7万件) 予想103.5万件)
21:30 (加) 7月国際証券取引高 (前回-10.7億加ドル)
21:45 (米) イエレンFRB議長講演
23:00 (米) 9月フィラデルフィア連銀景況指数 (前回28.0 予想22.5)
02:00 (米) 10年物インフレ連動債入札(130億ドル)
未 定 (南ア) SARB政策金利発表
社会保障審議会年金部会
スコットランド独立の是非を問う住民投票(結果は19日日本時間夕方に判明する見通し)
ECB「TLTRO初回入札結果公表」
ポロシェンコ・ウクライナ大統領訪米


【注目ポイント&今日のウラ読み】
1)NZ第2四半期GDP
 既に発表済み。予想より強い内容となるが、NZドル買いも限定されている。

2)日8月通関ベース貿易収支 (前回-9640億円(-9621億円))
 強弱感次第も、サプライズとならない場合、影響は少なそう。

3)黒田総裁挨拶(全国証券大会)
 同様の発言を繰り返すと、影響は少ない。ただ、日商の会頭が行き過ぎた円安に懸念を示す中、円安も悪影響は少ないとの発言を継続するのか注目される。

4)スイス中銀政策金利発表
 政策金利は据え置きの見通しで影響は少ない。

5)英8月小売売上高指数
 強弱感次第だが、スコットランド独立の是非を問う住民投票を前に、影響は軽微に留まる。

6)米経済指標
 既にFOMC規定路線が示されており、堅調な数字も影響は少ない。リスクは思ったより弱い内容となる。

7)加7月国際証券取引高
 強弱感次第も、ドルカナダは下げば買い狙いとなる。

8)イエレンFRB議長講演
 昨日の記者会見での発言が踏襲されるか注目される。同様の内容であれば、影響は少ないが、講演内容が引き続き米国の雇用統計の弱さに触れると、一時的なドル売りもあるかもしれない。

9)南アSARB政策金利発表
 金利を引き上げても、0.25%などの小幅に留まるなら影響は少ない。

10)社会保障審議会年金部会
 GPIFによる株の直接投資などが話しあわれる見通しが出ている模様。今日話が聞こえて来るかは不透明も、否定的な意見はマイナスか?

11)スコットランド独立の是非を問う住民投票
 結果は19日日本時間夕方に判明する見通しで、今日の相場に影響はないが、基本は独立が決定しても、スコットランドには良い状況ではない。 噂で売って、事実売りを見ておきたい。ベンチャー気味にはポンド買い狙い。ただ、独立反対派が勝利して、ポンドが大幅に戻っても、ドル売り相場中、やれやれの売りが出易く、しっかりとりぐっておきたい。

12)ECB「TLTRO初回入札結果公表」
 入札結果の良否が焦点。良否は募集金額の過多となるが、2回の合計入札が4000億ユーロなので、半分の2000億ユーロをMAXとして、これに近づけるかが焦点。一部外銀が弱めの900億ユーロと想定しており、その場合、ユーロの急激な買い戻しに繋がり易い。


【高島暦&アストロ】
「戻り売りの日。但し急落したら利入れのこと」

今日も売りだが、昨日も安くならず、当たるかは不透明。ドル円は悪目買いに、悪目なき状況が続いており、上値追いは避けなければならないが、押しは甘いと見て対応するのが無難か? 後は、今日のポンドとユーロの材料で、相当の巻き戻しが出るかどうかだけ。こちらでドル売りが強まれば、ドル円も一定の調整となる。