予想レンジ
ドル円    101.00〜102.00
ユーロ円   138.30〜139.80
ユーロドル  1.3650〜1.3780
豪ドル円   94.00〜95.50

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市場全般が手掛かり難の中、昨日発表された4月の米住宅着工件数が市場予想を上回り、米債権利回りの下げ止まりが一服したことを受けて、ドル円は101円台半ば前後まで買い戻されている。ただ、米経済への回復期待を踏まえて、NYダウ平均株価は市場最高値圏で推移している関係上、一旦は利益確定売りに押される場面もあり、ドル円は再び101円台半ば前後で膠着度を強めている。

一方、ユーロドルは、先にバイトマン総裁が為替はユーロ圏の物価動向に影響を与えると指摘、低インフレ状況は当面続く可能性が高いとして、ECB理事会は為替レートの動向を一段と注視するとの発言からユーロドルは買い戻されていたが、昨日、メルシュECB専務理事は6月の理事会で行動を起こす可能性非常に高まっているとした上、低インフレ長引くリスクに効果的に対処するため、ECB理事会は少なくともデフレ残存リスクに対処する用意は必要と述べている。また、ノボトニー・オーストリア中銀総裁は現在の状況はデフレでもないが、低インフレの状態にはあると指摘し、マイナス金利については、依然として、検討中であることを示唆したことなどが嫌気され、ユーロの戻り売りが再燃しつつある。

他方、本日から始まる日銀金融決定会合では現状維持が見込まれているが、日銀は既に異次元の低金利政策を推進している関係上、今回の会合において、追加緩和策が折り込まれる内容になったとしても、市場の反応は一過性の円売りに終わる可能性が高く、ドル円は未だに101〜102円レンジ幅を抜けだす難しさがある。

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情報提供:アセットクラス&WEBコンサルティングLLC
       情報教育チーム 鈴木郁雄
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