昨日の欧州市場序盤は、欧州株式が大幅に下落した事でクロス円
全般的に軟調な展開となり、ドル/円は117.63円、ユーロ/円は
160.46円まで下落した。
しかし、株式市場が持ち直した事で全般に買い優勢の展開となり、
下落前の水準まで値を戻した。NY市場では米ADP雇用統計
(結果4.8万人 事前予想10万人)が予想を大幅に下回る結果と
なったが相場への影響は限定的。それよりも、株価が150ドル以上
の上昇となった事が材料視され、ドル/円は118.95円、
ユーロ/円は162.57円まで上昇した。
また、原油価格が史上最高値を更新した事を背景に資源国通貨
も上昇し、カナダドル/円は112.67円、豪ドル/円は101.77円まで
上昇している。
本日の東京市場では、主だった本邦経済指標の発表が予定されて
いない為、海外市場の流れを引き継ぎ、株価の影響を受け易い
展開が予想される。
アジア市場でも株価が堅調な推移となるようだと、短期筋による
買戻しや投資家のリスク許容度拡大に伴うクロス円買いが優勢に
なると見られており、ドル/円は先月31日の高値119.45円を伺う
展開となりそうだ。
欧州市場ではス購買部協会景気指数やスウェーデン第2四半期GDP、
ノルウェー失業率、英BOE政策金利発表、欧ECB政策金利発表が
予定されている。英、欧の政策金利は、共に据え置きが予想されて
おり、市場の注目は金利発表後の声明文に集まっているようだ。
今後の金融政策を占う上でも注目したい。
NY市場では米新規失業保険申請件数、米製造業受注指数の発表が
予定されている。昨日のADP雇用統計が弱い結果となった為に、
明日の雇用統計も予想を下回る可能性が示唆されているだけに、
参考指標となる新規失業保険申請件数に注目したい。
ただ、最近は経済指標の結果に対する反応は鈍く、株式や債券
市場動向に影響される傾向が続いている事から、一部のディーラー
からは本日もあまり取引材料として見られないとの声も聞かれ
ており、引き続き、株式・債券市場の動向を睨んでの相場展開と
なりそうだ。
[本日の予想レンジ]
ドル/円 118.00−119.40
ユーロ/円 161.50−163.00
ポンド/円 240.50−242.90
豪ドル/円 100.50−102.00
加ドル/円 111.40−113.20
NZドル/円 90.20− 91.50
スイス/円 98.00− 99.10
Sクローナ/円 17.20− 17.70
Nクローネ/円 20.00− 20.50
南アランド/円 16.38− 16.83
SGドル/円 77.80− 78.65
HKドル/円 15.00− 15.30